九月九日は五節句のひとつ「重陽の節句」。
菊の節供、栗の節供とも言われます。
「重陽」とは文字通り、陽の数が重なる日。
古くから中国で縁起が良いとされてきた陽数(奇数)の最大「九」が
重なることからそう呼ばれてきました。
菊は古くから仙人の住む場所に咲き、長生きの効能があるとされ、
それにあやかり、菊酒を酌み交わし不老長寿を願ったそうです。
菊柄の丸帯、菊のお干菓子、菊酒など、菊づくしの室礼です。
菊には被綿を。
前夜に菊の花に真綿を被せて夜露と香りをしみこませ、
重陽の朝、それで体を清めたという習わしにちなみます。
みなさんのお家にも、菊柄の帯や風呂敷、手ぬぐいなど
おありになるのではないでしょうか。
今年の旧暦9月9日は10月25日だそうですので、
ぜひその日まで、飾ってお楽しみになってください。
忙しい毎日ですが、年中行事を生活に取り入れ、少しずつ日本の文化を
見直していければと思っております。